ワクチンを全国民に接種するのに、なぜPCR検査は全国民に受けさせないのか(舛添要一)

ワクチンを全国民に接種するのに、なぜPCR検査は全国民に受けさせないのか(舛添要一)

元・厚生労働大臣の舛添要一氏が現状の新型コロナウイルス対策に指摘をしました。

記事のポイントをピックアップしました。

  • 内閣のコロナ対応は低評価なことが世論調査で現れている
  • 医療崩壊はコロナ専用病院の整備を怠ったから
  • 政府のコロナ対策の欠陥は、最初からPCR検査を抑えてきたことである。

世論調査、内閣支持率低下

特にコロナ対策では低評価です。

 同じ日に行われた共同通信の世論調査では、内閣支持率は41.3%と9.0%下がり、不支持率は42.8%と10.0%増加している。緊急事態宣言については、「遅すぎた」が79.2%、政府のコロナ対応については、「評価する」が24.9%、「評価しない」が68.3%である。東京五輪については、「開催すべき」が14.1(-16.5)%、「再延期すべき」が44.8(+12.6)%、「中止すべき」が35.3(+6.3)%である。

 また、9〜11日に行われたNHKの世論調査でも、内閣支持率は40%と2%低下し、不支持率は41%と5%増加している。政府のコロナ対策を「評価する」は38%、「評価しない」は58%である。緊急事態宣言については、「遅すぎた」が79%で、2月7日に「解除できない」が88%となっている。

医療崩壊はコロナ専用病院の整備を怠ったから

増えるのはわかってても特段の対策は打ち出しませんでした。

 日本は、医師数、病床数、病院数などの指標では、世界に冠たる医療大国である。それなのに、なぜ医療崩壊なのか。それは、コロナ専用病院の整備を怠ってきたからである。

 中国の武漢では、プレハブの専用病院を迅速に建設し、1万5000床以上の受け入れ体制を固めた。そこに、コロナ専門の医師や看護師を全国から動員し、感染の拡大を防ぐと共に、コロナ以外の患者の治療も他の病院で継続したのである。

 専用病院を作れば、隔離もきちんとできるし、効率の良い治療ができる。そして、それは独裁国家だからできるわけではない。都道府県の知事には医療資源配分の実質的な権限があり、その気になれば不可能ではない。とくに、豊かな自治体である東京都は財政的に中国並みのプレハブ病院を作る余裕はあるのである。パフォーマンスと言葉遊びに興じてきた小池百合子都知事の怠慢以外の何ものでもない。

無症状感染者がいる限り新型コロナウイルスは終息しない

ワクチンはまだ届きませんし、また効果の無い変異種ウイルスとイタチごっこになる可能性は風邪・インフルエンザと同様です。

 政府のコロナ対策の欠陥は、最初からPCR検査を抑えてきたことである。検査の必要性を説く専門家たちは、安倍政権を支援する応援団から強硬な批判を浴びせられた。「検査と隔離」で感染を抑えた中国や台湾などとは雲泥の差である。

 ワクチンを無料に全国民に接種するのなら、PCR検査についても、同様の熱意と財政支出があってよいのではないか。新型コロナウイルスの特色は、無症状の陽性者が他人に感染させることである。検査をするしか、彼らを見つけ出すことはできない。厚労省や感染研が権限を維持するために、民間の参入を妨げてきたのである。